Profile

村井 修 (写真家/1928-2016)


1928年 愛知県半田市生まれ。現・半田高校、現・東京工芸大学卒業(元・東京写真大学専任講師)。建築や彫刻を被写体とした写真家活動を始め東京で独立。小田仁二郎氏、瀬戸内晴美(寂聴)氏らによる同人誌「Z」の表紙写真を担当する。新旧東京都庁舎ほか一連の丹下健三氏の建築、白井晟一氏の作品など数多くの建物を撮影し、80年代には数年間に及ぶ京都迎賓館の撮影を手掛けた。シドニー・オペラハウス、関西空港、中部国際空港セントレア、東京駅など時代を代表する建物の写真を撮影・発表している。彫刻分野では、佐藤忠良氏、流政之氏、澄川喜一氏らの作品撮影。米タイムライフ社の取材にもかかわり、雑誌『LIFE』のテーマ「家族」日本編を担当するなど活躍は国内外、多岐に及ぶ。
日本建築学会文化賞、日本写真家協会功労賞、東川賞を受賞。1人の写真家の眼を通した長期取材と著作「世界の広場と彫刻」により毎日出版文化賞・特別賞受賞。2014年にはヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞もグループ受賞した。2016年10月23日(日)16時17分。急性心不全により死去。享年88。
 
<過去の主な展覧会> 
「世界の広場と彫刻」米ハーバード大学、イタリアのローマ、テラモほか日本国内巡回展。
「石の記憶」ニューヨーク、東京展。
「建築へ写真へ」韓国ソウルほか国内巡回展。
「パリ・都市の詩学」東京ほか国内巡回展。「都市の記憶」東京展。
「シドニーオペラハウスの光と影」東京・大阪展。
「都市の記憶」竹中工務店ギャラリーA4(東京)。
「めぐり逢ひ」愛知県半田市。各展覧会とも写真集を発表。写真掲載書籍、出版書籍多数。
 

Exhibitions 

村井氏の写真展における作品展示は、毎回、写真と空間の関係性が精緻に検証されました。写真の選定と展示計画は相互に影響しあいながら進行し、常に開催直前まで写真の並びや配置が調整されます。写真を作品と位置づけ、その空間的表現と反響・影響に神経を配った村井氏の思考は、多くの写真集の校正にも同様に深く作用しました。